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和楽器について 洋楽器との違いは、
和楽器にはどんな特徴があるのでしょうか。
西洋の楽器と比べ決定的な違いがあるのではと考えてみました。
まず日本の楽器は楽器そのものが有機物で構成さています。
すなわち元々、命ある生命体を利用して楽器が作られていることです。
楽器本体や音を発生する部分が金属や人工物で作られていないと言うことに気づかされます。
楽器自体が竹や木材であり、「ゲンやバチ,皮」など音を出す部分の一つ一つが動物や自然の中に元々あったもので出来ています。
そう言う意味では自然の命をもらってできた楽器です。
和楽器はその素材が持つ命の要素を音として響かせるものではないでしょうか。
和楽器は音源を自然からの贈り物で作られているのです。
そしてその音源を今、生きている木々や動物、其の他命有るものへと、音と言う形で響かせ自然へ戻していると考えても過言ではありません。
元々、命を輝かし天に向かって生き生きと命の営みをしていたものです。
木や竹や生き物は、かつては素晴らしい成長を繰り返してきました。
有るものは枝葉を作り、有るものは群れを作り命の水を受け成長していました。
そんな動植物を和楽器は音を出す「もの」として生き返らせています。
ですから和楽器の三味線や箏、尺八や横笛などは自然の音を積極的に受け入れ自然の音、自身をも音楽として捉えています。
風や空気など自然の音も音階に組み入れています。西洋楽器でみる各単音の綺麗さを追求するものでは有りません。
自然の中にある様々な音、音の優しさ、柔らかさを表現することが本来の役目のような気がします。
息を吹きつける尺八や篠笛の音、雑音のように見える音の響きや息使いの音さえ包み込み音色を大切にしています。
中でも竹から生まれる息吹きの音は、竹の独特な音色を表現してくれます。
横笛の篠笛や能管、龍笛は素晴らしい民族楽器です。
西洋の楽器はその各音の音階の正確さや正しい音程を意識し雑音のない音を好んだ音源で有る事が全てです。
極力、雑音を廃し、各楽器の持つ純粋な音色のみを追求しています。
ですから間違いなく音程や音階にこだわり正しく機械のように正確でクリアーな音を響かせることが可能です。
楽器から発する音の成分はとてもシャープで単調な周波数で構成され派生的に出る雑音がきわめて少なく、より綺麗な音を作り出しています。
和楽器の場合、演奏方法や楽器自体にも西洋の楽器に見られない特徴が様々有ることに気づきます。
和楽器は非常に広い範囲の周波数を含んだ音を一度に出します。中心になる音の周りには、むらなく高音、低音、倍音等の成分が一緒に楽器から創出されます。
そのためエネルギーの幅が広く、強く含んでいます。
言わば雑音を含んだ幅のある音が魅力となっているのです。
西洋の楽器のようなにエネルギー量の狭い音幅で継続的に出せる楽器とは異なります。
また、和楽器は音を出す立上り時に、素朴な音でさえ強いエネルギーがこもった音を出す事ができます。
また和の心である「わび」や「さび」そして「寂しさ」や、「はかなさ」「命の叫び」や「喜び」、「感激」なども巧みに出せる特徴をもっています。
指定された個別の椅子のようにその椅子のみ座ることなくベンチのように境いなく座れる、自由な音域を出す事が許された楽器です。
それが和楽器の一つの魅力です。
特に和太鼓では木の胴と言われる部分に牛の皮を張り何十トンもの力で張り作られるものですが、楽器の王様と思われるほど凄い迫力と音量で、私たちを驚かされます。
息使いやバチの強弱の表現等、和の楽器の音は魂を揺り動かされ心の奥から湧きあがる何かが有ります。
音の綺麗さ正確さのみを追求する西洋楽器と大きく異なる点ではないでしょうか。
心に響く音、自然の音の揺らぎや和みは和楽器が一番表現したいところです。
また、和太鼓の演奏の際は、音を出すだけでなく体で振付し身体全体で表現します。また掛け声や音声によって音を発し演奏しながら大きな動きのモーションをいれます。
西洋の音楽演奏とは違い、音楽を超えた演奏方法を取り入れます。
チームワークや心意気また「間」を大事にして表現します。
和楽器は日本人の持っている本来ある潜在的な意識と繋がって感動を引き起こし、私達の魂を揺さぶる強い力さえ感じられるのです。
次回は日本の響き「しの笛」についてお伝え致します。
音を伝える和邦人 音生
「和楽器と洋楽器の違いについて」
参考にして下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=5dw5v04Djtw
shinobue-wako.neosailand.com/ しの笛総合サイト

自然の音 そして和楽器 和太鼓 篠笛

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