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荒城の月 歌詞の意味

「荒城の月」歌詞の意味

s-2014-05-23 11.25.04


日本が誇る名曲です。「しの笛」もとても素晴らしい旋律が奏でられます。この素晴らしい曲目の「荒城の月」の誌の意味を考えてみましょう。まずはその歌詞を紹介します。

「荒城の月」
土井晩翠作詞・滝廉太郎作曲

一番
春高楼(こうろう)の花の宴(えん)
巡(めぐ)る盃(さかずき)かげさして
千代(ちよ)の松が枝(え)わけ出(い)でし
昔の光いまいずこ

二番
秋陣営(じんえい)の霜の色
鳴きゆく雁(かり)の数見せて
植うる剣(つるぎ)(注2)に照りそいし
昔の光いまいずこ

三番
いま荒城の夜半(よわ)の月
替(かわ)らぬ光たがためぞ
垣に残るはただ葛(かずら)
松に歌うはただ嵐(あらし)

四番
天上影は替らねど
栄枯は移る世の姿
写さんとてか今もなお
嗚呼(ああ)荒城の夜半の月

この歌詞は、
全体として、荒れ果てた城の姿から世の中の栄枯盛衰を詠んだ詩という感じから、

 一番:往古の春 盛んな栄える様子
 二番:同年の秋 衰え枯れ果てる様子
 三番:今現在の城の様子
 四番:現在、世の栄枯盛衰を偲ぶ様子で、四番に集約されています

「空にある月の姿は昔もいまも変わらないが、地上の栄枯盛衰の有様を見て、その時々の姿を写し取ったはずの光は今はない。しかし、今荒れ果てた城跡に立って荒城を照らす月の光を見ると、この城の栄枯盛衰が目の当たりに想像され、まるで当時の光が写し取った光景を自分の目の前に披瀝してくれようとしているように思われる。ああ、荒城にかかる夜半の月よ」というほどの意味でしょう。

  一番【栄】              二番【枯】          
  春                  秋
  高楼の花の宴           陣営の霜の色
  巡る盃               鳴き行く雁
  千代の松が枝           植うる剣
  分け出でし             照り沿ひし
  イメージ『動』            イメージ『静』

全体のイメージより訳
一番
春。桜花満開の城内の郭では盛大な花見の宴会が開かれている
  次から次へと回される大盃に月の光が映りそれが巡っている
  千年の古い松の枝の間から射しこんで栄華を写した光は今どこに

二番
秋。戦場は荒廃を極め陣営は霜に覆われて動くものも無い
  空には旅する雁の声が響いて隊列を組んで去って行くのが見えるのみ
  城内の地に突き刺さった刀など衰退の様子をそっと写した光は今どこに

三番
今。荒城を照らす夜半の月は昔と同じ光で何を誰のため写そうとするのか
  石垣にはいち面に蔓(つた)を絡ませた葛壁が残っているだけだし
  城の栄枯盛衰を見てきた老松の枝を鳴らして強風が渡っていくのみだ

四番
  ああ。荒れ果てた城址を照らす夜半の月よ
  空(天上)にあるあなたの姿は変わらないけれど地上の世の中は有為転変
  それを写し撮って来たものを眼前に映し出そうと
  今も変わらず光を投げ掛けていてくれるのですか
                         細道のMIDI倶楽部 参考
「音を伝える和邦人」 音生

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音、音楽、身体への関わり

音、音楽、身体への関わり

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心地良い音、嫌う音とは
心と体は、良い音と、嫌う音がありそれによる身体が反応します。
 ・良い音とは、自然が作り出す音です。
 ・嫌う音とは、キーンとする高い音やびっくりするような大轟音。
水自身も音により影響されています。 参考:「水からの伝言」江本博士の著書
 ・良い音を聞かせると水は美しい結晶となります。
 ・雑音など悪い音を発すると水の結晶は歪んできます。

我々が耳にする音は
 ・基になる音とともに、その倍音の成分の音も同時に聴いています。
 ・音色は周波数が同じでも、その倍音が異なることで音は違って聞こえます。
 ・音色はその音をだす材質によって、その固有の振動数が異なり音色が変わります。

自然の音、心地よい音
 ・そよ風の音
 ・海辺の波の音
 ・木々の擦れる音
 ・葉の揺らぐ音
 ・川のせせらぎや水の音
 ・小鳥の音 虫の音
などです。
心地良い音楽は体に良い影響を受けています。
我々は日頃なにげなく音楽を聴いています。音楽だけでなく、たくさんの種類の音を聴いています。
大抵の人は、日常的に音楽を楽しんでいます。音楽は、時に刺激的で素晴らしいものです。
音に対してどのように人が反応していたとしても、心体的に何らかの影響を受けているものす。従って、音楽の心体へのメカニズムが分かれば音楽の持つ癒し効果などがより分かるようになります。音楽レベルの如何にかかわらず、我々に本来備わっている『音のチャネル』という機能を変容させ、発展させることができます。

体に伝わってくる音
人の耳から入った「音、周波数」は一度脳へ伝わります。そして脳から骨格の各部へ伝達されます。実は音が伝わる体の部位は、その音の周波数によって異なっているのです。
・3000ヘルツ以上の音(周波数)は、延髄から上の脳神経へと伝わります。
・2000~3000ヘルツ帯の周波数は、頚椎(けいつい)へと伝わります。
・800~2000ヘルツ帯の周波数は、胸椎(胸椎)へと伝わります。
・125~800ヘルツ帯の周波数は、腰椎(ようつい)から仙骨(せんこつ)へと伝割ります。
つまり、低い音は尾骶骨へ伝わり、音域(周波数)が高まるにつれて、背骨を上昇し、高周波音は首から頭蓋骨へ伝わります。
また、音による振動は人の皮膚や骨からも取り入れられ、音として認識されます。音として認識していない周波数でさえ、人の体は感じています。音を聴くということは実は全身で聴いていることなのです。耳が聞こえない方でも和太鼓などは骨盤の振動でリズムや音楽を理解すると伝えられています。

音楽、心と体への影響
音楽が心と体におよぼす影響について明確に知ることができれば、その効果を積極的に応用することができます。「英語が良く聞き取れる様になる」とか「認知症などの対策」になるかもしれません。
現在、音楽と体の影響についてたくさんの事が分かっています。
・音楽は、脳波を安定させてくれます。
・音楽は、呼吸に影響を受けます。
・音楽は、心臓の鼓動、心拍数、血圧に影響を受ける。
・音楽は、筋肉の緊張が緩和され、身体動作が補正され、バランスを良くしてくれます。
・音楽は、体温が影響される。
・音楽は、エンドルフィンの放出レベルが上がります。
・音楽は、ストレス関連のホルモンの分泌が抑制されます。
・音楽やサウンドにより、免疫機能が高まります。
・音楽は、空間感覚が影響されます。
・音楽は、時間感覚が影響されます。
・音楽は、記憶力と学習能力が高められます。
・音楽は、生産性が高まります。
・音楽は、消化器官が刺激を受け、機能が高まります。
・音楽は、抽象概念が養われ、強化されます。
・音楽は、安心感や充足感が生まれます。
この様にたくさんの事が私たちの体に影響があることが分かってきました。モーツアルトなどの楽曲を聞くことで、癒しの効果等があることが知られています。

モーツアルト音楽の特徴
モーツアルトの音楽には、3000ヘルツ以上の高周波がたくさん含まれています。自然界の揺らぎの “1/f揺らぎ”も多く含まれます。実は、モーツアルトの楽曲は、モーツアルトの“心”そのものの表現であり、自然な子供心が表現されて楽曲といわれています。つまり、モーツアルトは、36歳でこの世を去るまで子供のままであったといえるのです。従って、モーツアルトの音楽は自然の音にとても近く、清水が地面に沁みこむように心に浸透していきます。沁みこんだ音は、迷走神経を通じてからだの全身を巡ることになります。
モーツアルトの作曲の特徴とは、
モーツアルトの作曲の仕方は、かれ独特のものでした。
・楽曲として譜面にする前には、すでに作曲は完成していたこと。
・作曲は、モーツアルトの心の中でなされ、譜面に書き記すのは、それを他者に伝えるためのもの。そのため、演奏上の細かい指示が譜面上でなされています。
・ピアノ曲とヴァイオリン曲について、モーツアルトの演奏はとても難しいといわれている理由はこうしたことからきていると考えられています。
モーツアルトは、母親のお腹の中にいたときから、父親のヴァイオリンや母親の歌声を毎日聴いていました。胎児において最初に作られる器官が耳であり、胎児は音によって母親や外界とのつながりを持つといわれています。モーツアルトは、父親がカペルマイスターであったことから、生まれてからも音楽の中での暮らしをしていました。最初の作曲は4歳のとき、そして36年の生涯で626もの楽曲をつくりました。

「1/f 揺らぎ」とは
1/f 揺らぎは、約80年前に、電気的導体に電流を流すとその抵抗値が一定ではなく、不安定に揺らいでいることが発見され、そのパワースペクトルが周波数に反比例している(=1/f )ことから、そのように名づけられました。その特徴は、規則さと不規則さが丁度いい具合に調和している状態をいいます。1/f 揺らぎは、さまざまな自然現象のなかにあり、ろうそくの炎ゆらぎ、小川のせせらぎの音、そよ風など、また、人体のリズムも 1/f 揺らぎになっています。心拍の間隔、呼吸のリズム、血液の流れ、など。また、人がフリーハンドでは決して定規のような直線が引けない理由も 1/f 揺らぎのせいによるものです。

モーツアルト音楽のメカニズムと効用
音楽は、リズムやメロディ、音色、あるいは周波数などから構成されています。これらは、人の耳から音波として耳介によって、外耳へ入り鼓膜を振動させます。その振動は、中耳にある三つの耳小骨によって30倍も増幅されて内耳へと伝わります。
・内耳は、前庭、半規管、渦巻菅(蝸牛)という部位から構成されていますが、その内の蝸牛菅は聴覚と直結しています。
中耳まで届いた音の振動は、渦巻菅の前庭階の中にある外リンパを振動させます。そして、この外リンパの振動により、蝸牛菅内の内リンパが振動させられることから、蝸牛菅内の基底膜上に分布している聴受容細胞である有毛細胞が刺激され興奮します。
・この有毛細胞から構成されている部位をコルチ菅と呼んでいますが、このコルチ菅の有毛細胞の興奮は、蝸牛神経を通り、延髄や視床などの神経を経由して、大脳皮質の側頭葉にある聴覚中枢(聴覚野)に伝えられて、音として感知されます。
このようにして認知されたモーツアルトの音楽は、さらに効果的に副交感神経が分布する延髄に作用します。その結果、延髄からでている顔面神経や舌咽神経が刺激されて唾液がでるようになります。また、心臓や肺、小腸などの内臓にも迷走神経として分布している副交感神経が、交感神経の作用に拮抗していくことになります。それにより、交感神経優位から生じる病気などにブレーキをかけ、その予防や改善に繋がっていくことになります。
  
http://kscommunications.co.jp/web_presen_4.pdf  参考:音楽と心と体研究所


「音を伝える和邦人」 音生

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しの笛入門者の為の上達法

篠笛入門者の為の上達法
「しの笛」の魅力は竹笛から発する響きの良さに有ります。澄み切った音色は、とても私たちの心に感銘を与えてくれます。
竹の持つ独特な音の響きは日本人の心に素晴らしい響きとして聞こえてきます。童謡や子守唄、子供の頃に覚えた歌は懐かしい情景が笛の調べで思い出してくれます。

また、「しの笛」の切れ目ない響き、歌うようにきれいな旋律が流れることも魅力の一つです。
祭り囃子やお祭りには大活躍する笛、また、義経や武将などが吹いた日本の笛、深い歴史のある笛です。そんな「しの笛」を是非親しんでいただけるように願っています。

数ある笛の中でこれほど奥が深く、また会得するのに大変な楽器は無いのではと思います。人によって、音が思った様に出ず、大変、苦労されている方がいます。

とは言え、子どもが篠笛をいつの間にか音を出して遊んでいる事もしばしば見かけます。

ちょっとしたアドバイスで、コツを掴んだ方は綺麗で済んだ音が直ぐ出るようになるのでとにかく頑張って練習をしてみて下さい。

勿論、呂音(りょうおん)が出ても甲音(かんおん)や大甲音(だいかんおん)ともなれば簡単に音が出てきません。
是非頑張って挑戦してください。継続していけば綺麗な篠笛を吹くことが可能です。

篠笛は指の押える位置(運指)が同じでも吹き方や息の入れ方で呂音(低音)や甲音(高音)そして大甲音が出る楽器です。
ですから、ただ、音が出るだけでなく低音から高音まで息の音(さーっと言う音)を出さずに綺麗な篠笛の音を出す工夫をしてください。

「しの笛」を上達するために、いつも心がける事、練習内容を幾つか列挙します。
この基礎的な練習を確りすることが、上達の早道と成ります。本解説は全く初めての入門者向けに記載しましたが、笛の経験者にも大切な事柄も含まれますから、一度試してみて下さい。役に立てば幸いです。
息の出し方:音を出さずに指の練習
笛を吹く際、口の形が大切です。正しく息を出す口の形を覚え、さらに息をどのように笛に吹きつければ良いかを理解をしましょう。
先ず、口の形ですが、口は「イ」の口にします。「えくぼ」を出すイメージになります。この口のイメージで息を出すのではなく息を吸うイメージで一度息を吸ってみてください。

それが出来たら唇を変化させないで今度は息を外にそっと出してみてください。この状態が良い笛の音が出る基本です。

次に左手を唇の下に置きアゴの下にある「手の平」に風が来るように息をして下さい。
確り風が感じられたら正解です。
笛を構える際、笛の歌口を唇に合わせ音を出しますが歌口は口唇の直ぐ下なので息が前方に出ていては音が鳴りません。ですから確り息が下に行っている事を確認します。

指慣らし:
指の位置を覚える。
指を運指に合わせ素早く出したい音の指穴を抑える訓練が必要です。

まず音を出す必要はありません。先ず指を慣らす為に下記の順序で指を押えて下さい。
 七 六 五 四 三 二 一 
と指を動かし指の位置を覚えます。
自動的に出したい音の運指を抑えられるまで何度も訓練して下さい。
音慣らし:
まず音慣らしの前に音をとにかく出して見ましょう。

笛の両端を両手で持ち、歌口に唇を合わせ吹いてみて下さい。筒全体で響く音が出ます。

唇の位置が分からない場合は鏡に向かい、今、吹いている笛の歌口がかすかに見える位置に笛の位置を調整します。
それが出来たら、息を歌口に掛る様に上から下(歌口)に向かって息を吹き込みます。

強く吹かなくても音は出ます。どうしても出ないときは笛を回転しながら音が出る位置を探します。

ここで音が出だしたら。次に長く音を出すようにします。先ず4秒ほど長く吹いてみてください。
その際、安定して雑音が出ないように音を出します。徐々に長く同じ音が出るように繰り返し息を吹き込み、安定して音が出るまで笛を吹いて下さい。強く息を吹きすぎると呂音が甲音になってしまいます。

概して初めの数秒で息を使ってしまい長く音を出せない方がいます。初めに息はあまり使わないのがコツです。とにかく安定して長く音を出るまで何度も吹いてみてください。

音を長く出す:
先ず、笛をかまえます。一番出やすい音から実際に音を出してみましょう。

呂音では六の音が比較的出やすいので六の音を出しましょう。
運指表を見て指を指穴に正しく当て、正しい姿勢で歌口へ息を吹き込みます。
その際、音は出来るだけ長く出してください。安定して音が出るまで、何度も挑戦してみてください。
六の音で第一声から安定に音がでたら次に五 四 三 二 一 の運指で同様音を出してみてください。音が低く出る二や一はよりそっと息を吹きかけるのがコツです。

息を吐きながら音を変える:
個々の音が出るようになったら息を吹きつけながら指を変える練習が必要です。

先ず六の音を出している時に息を止めずに五の音を押えます。スムーズに六~五に音が移れば成功です。六から五に移る時に息を止めないことが大切です。

同様 五~四 三~二 二~一を吹いて見ましょう。安定して音が変われば最高です。

指打ちの練習:
指打ちは音を切る為にします。同じ音をもう一度出すのにフ‐フーと一回ずつ吹きつける(タンギング)をしません。
その代わり、音を吹き続けている間に指を打ちます。この時、同じ音が何度か続く時は1回目にその音を出し、その後指打ちを指定回数します。

指打ちはその名の通り指を指穴に対し指で瞬間的に打ちます。
一度押えてまた上に指を
上げては2つの音になってしまいます。ポン ポンと指を打つイメージです。
打つ指は今出している音、すなわち最初に出そうとする音の直ぐ下の指穴を指打ちします。
下記の音を出して練習してみてください。

例1: 六 六 六  あるいは

例2: 五 五 五  等です。
例1の場合は先ず六の音を出して息を止めずに五の指穴に対し指打ちを2回します。
例2の場合は先ず五の音を出して息を止めずに四の指穴に対し指打ちを2回します。
いろいろな運指で試し綺麗な音で音が切れるように何度も繰り返して下さい。

指上げの練習:
指上げは指打ちと同様に音を切る為にします。同じ音をもう一度出すのにフ‐フーの一回ずつ吹きつける(タンギング)をしません。

音を吹き続けている間に指を瞬間的に上に上げ直ぐ元の位置に戻す方法です。
この時、同じ音が何度か続く時は1回目はその音を出し、その後指上げを指定回数指上げをします。
指上げはその名の通り指を指穴に対し指で瞬間的に上にあげ直ぐに下します。一度指を上に上げまた上から下へ戻すイメージでは有りません。
それでは2つの音を吹いている事になってしまいます。ポン ポンと指で音を切るイメージです。指上げの指は今出している音の指を素早く上げ下げする事です。

例1: 六 六 六  あるいは
例2: 五 五 五  等です。

例1の場合は先ず六の音を出して息を止めずに六の指穴に対し指上げを2回します。

例2の場合は先ず五の音を出して息を止めずに五の指穴に対し指上げを2回します。

いろいろな運指で試し綺麗な音で音が切れるように何度も繰り返して下さい。

甲音の練習:
甲音(かんおん)一番出やすい音から実際に音を出してみましょう。

甲音では2の音が比較的出やすいので2の音を出します。運指表を見て指を指穴に正しく当て、正しい姿勢で歌口へ息を吹き込みます。
その際、音は出来るだけ長く出してください。安定して音が出るまで何度も挑戦してみてください。

2の音で始めから安定に音がでたら次に3 4 5 6 1 の運指の順に同様に音を出してみてください。音が高くなる6や7はより強い息でしかも細い息を吹きかけて出すのがコツです。

連続音の基礎練習:
音を連続で出す連音を学びましょう。笛らしい豊かな音が表現出来ます。

例1: 二 三 五 六~ を始めゆっくり吹きます。
安定して一音一音、音が出たら、次に早めに指を切り替えていってください。最後に出来らだけ早く指を変えて流れるように音を出して行きます。
注意することは早く指を動かしすぎてどれかの音が抜けてしまわないようにするのがコツです。正確に音を出てこそ綺麗な連音と成ります。

次に下記の音で練習下さい。
例2: 二 三 六 五 六~
例3: 二 三 五 六 五 六~ 
などの連音でも音を出し、流れるように音が出るまで練習して下さい。笛らしい音色が出来たら嬉しいですね。

呂音で一通り綺麗な音が出たら次に甲音で同様に音を出してみます。
例4:2 3 5 6
例5:2 3 6 5 6
例6:2 3 5 6 5 6

半音(メリ音)の出し方:
メリ音とは半音低い音の事です。その逆に半音高い音はカリ音と言います。通常カリ音表記はあまりせずにメリ音で楽譜に明記する場合がほとんどです。
ここではそのメリ音の出し方について説明します。
メリ音は篠笛にとっては、なくてはならない篠笛らしい音を出してくれる音です。

何となく寂しく、はかなげなこの音は少し音量を下げてスピードもやや控えめに吹くのがコツです。篠笛の良さをとても良く表現してくれます。

一番先に覚えておきたいメリ音は七x です。この音を正確に覚えるには次の方法でやってみてください。

例1:七メリ(七x)の練習 六 七x 六 の順にゆっくり吹いてみて下さい。

 この練習で七xを出す時は左手の指全体を回し最後に小指が笛の筒に触れるように指全体を動かします。そのとこの支点の指が六の指です。
この六の指が指全体を笛の筒に近づける際、支点の六の指の下側を回転しながらほんの少し指穴を解放してゆきます。
すると七の音より低い七xの音がでます。七xの音を少し長く出しこの七xの音の感じを掴んで下さい。
その後また六に戻す事により六→七xが出来、逆に七x→六 へ移動するので七xの音のイメージを確り掴む事が可能です。

例2:六メリ(六x) 五メリ(五X)の練習
六メリ(六x) 五メリ(五X)とも指を指穴の上の持ってきてその指穴の上部を指でかざすようにして音を下げます。

六メリ(六x)の場合は次のように指をかざします。

先ず六の音を吹きます。この時左手の人指し指で六を出しています。

そして息を吹きながら中指を五の指の指穴にかざすように近づけます。
半音下がった時点で指を止め指の腹で笛の筒に当て止めます。これで半音が綺麗に出ます。次いて
六x→六を出し音の変化を感じて下さい。すなわち 

例3:六→六x→六 で吹いて下さい。
早く運指を変えずにゆっくりやってください。

五も同様です。五メリ(五x)は次のようにやって下さい。

先ず五の音を吹きます。この時左手の人指し指で五を出しています。

そして息を吹きながら中指を四の指の指穴にかざすように近づけます。
半音下がった時点で指を止め指の腹で笛の筒に当て止めます。
これで半音が綺麗に出ます。次いて
五x→五を出し音の変化を感じて下さい。すなわち
例4: 五→五x→五 で吹いて下さい。
早く運指を変えずにゆっくりやってください。

甲音(かんおん)でメリ音を出す:

例5:7メリ(7x)の練習 6 7x 6 の順にゆっくり吹いてみて下さい。
 確実のメリ音が出るよう唇を確り絞り甲音を出します。

例7:6メリ(6x)6→6x→6 で吹いて下さい。

例8:5メリ(5x)5→5x→5 で吹いて下さい。

毎日の音出し練習法:
篠笛で綺麗な澄んだ音を出すために毎回してほしい基礎練習です。

この練習を重ねると段々笛の音が綺麗に、そして張りのある音がでてきます。是非何度も継続して吹いて下さい。

先ず二の音から始めます。二~2に静かに移りますが、この時息は吹きっぱなしです。途中で息を止め二を吹いて休み2の音を出すのではなく二~2に静かに音をオクターブ上まで持っていきます。次に2~二に息を絞り甲音を出します。

例1:二~2 休み 2~二 と音を出し、風の音が出ないようゆっくり音を切り替えて下さい。
例2:次に一~1 休み 1~一 と音を出し、自然に音が切り替わるように吹きます。
例3:次に三~3 休み 3~三 と音を出し、自然に音が切り替わるように吹きます。
例4:次に四~4 休み 4~四 と音を出し、自然に音が切り替わるように吹きます。
例5:次に五~5 休み 5~五 と音を出し、自然に音が切り替わるように吹きます。
例6:次に六~6 休み 6~六 と音を出し、自然に音が切り替わるように吹きます。
例7:次に七~7 休み 7~七 と音を出し、自然に音が切り替わるように吹きます。

音の移動[指の移動]の基礎練習:
先ず左指をスムーズに動かせるように次の練習をしましょう
例1:六 五 四 五   六 五 四 五   六 五 四 五  六 五 四 
初めはゆっくり、 段々早く指を動かし正確な音をだして下さい。

次に右指をスムーズに動かせるように次の練習をしましょう。
例2:三 二 一 二   三 二 一 二   三 二 一 二  三 二 一 

次に甲音で同様流れるように音を出して下さい。
例3:6 5 4 5   6 5 4 5   6 5 4 5  6 5 4 
例4:3 2 1 2   3 2 1 2   3 2 1 2  3 2 1 

呂音(りょうおん)と甲音(かんおん)の音の切り替え練習
呂音と甲音の切り替えの練習には、先ず呂音で吹いた後甲音で同じ様に吹いて下さい。

下記のフレーズを続けて3回以上吹きます。先ずは右手の練習
例1:三 五 三 二   三 五 三 二   三 五 三 二   三 三 三
   3  5  3  2    3  5  3  2    3  5  3  2    3  3  3

次に左手の指を動かし呂音と甲音の切り替えをします。
下記のフレーズを続けて3回以上吹きます。
例2:五 六 五 四   五 六 五 四   五 六 五 四   五 五 五
    5  6  5  4    5  6  5  4    5  6  5  4    5  5  5

出しにくい音、良く使う音の運指を基礎練習として学ぶ:
甲音の音と、呂音の音が混じった音で特にいつも下記に音を出してスムーズな音の変化を確認下さい。

例1:0 2 0 2 0 2 0   
初めはゆっくり慣れたら早くして音を出す。

例2:0 六 0 六 0 六 0
   6  0 6  0  6 0  6 
始めはゆっくり 慣れたら早く運指を変え吹く。

例3: 一 二  一  二 一 二
   1  2  1  2  1 2

例4: 〇 一 〇 一 〇 一 (ゼロ)
メリ音が有る音を正確に出す
下記の様な組み合せの音は出しにくいので是非何度も吹いて慣れておくことが大切です。
例1: 2  3  7x
例2: 五  六  七x
例3: 5  7x  6
例4: 7x  6   4
例5: 七メ  2  1
例6: 七メ  1  2
例7: 2  5  7x
例8: 4  7x  6
例9: 2  3x  2 
例10: 六  七メ  六
例11: 3  2x  3
例12: 2  2x  3
例13: 2  7x  6
例14: 7x   6  5

以上の基礎練習を確り毎日のように繰り返していくと指自身がその笛にぴったり合うようになり、自然に美しい「しの笛」を奏でる事が出来ます。

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一 茶 と わ ら べ う た

一 茶 と わ ら べ う た
景色1


山寺や 雪の底なる 鐘の音

青梅に 手をかけてねる 蛙哉

しづかさや 湖水の底の 雲のみね

鳥と共に 人間くぐる 桜哉

正月の 子供に成て 見たき哉

もたいなや 昼寝して聞 田うへ唄

満月に 隣もかやを 出たりけり

ほたるよぶ よこ顔過(よぎ)る ほたる哉

ぬっぽりと 月見顔なる かがし哉

夕日影 町一ぱいの とんぼ哉

足元へ いつ来たりしよ 蝸牛

ひとりなは 我星ならん 天川

我星は どこに旅寝や 天の川

田の人の 笠に糞(はこ)して かえる雁

懐へ 入らんとしたる 小てふ哉

蒲公英(たんぽぽ)に 飛くらしたる 小川哉

朝やけが よろこばしいか 蝸牛

夜の雪 だまって通る 人もあり

春風に 箸を掴んで 寝る子哉

曙の 空色衣 かへにけり

たまに来た 故郷の月は 曇りけり

帋漉(かみすき)に うるさがらるる 小てふ哉

うぐいすも うかれ鳴きする 茶つみ哉

山鳥の ほろほろ雨や とぶ小蝶

ただ頼め 花ははらはら あの通り

蝶とぶや 此世に望み ないように

雪とけて クリクリしたる 月よ哉

夕ざくら けふも昔に 成にけり

草そよそよ 簾のそより そより哉

けいこ笛 田はことごとく 青みけり

涼風や 力一ぱい きりぎりす

大空の 見事に暮る 暑哉

こほろぎの なくやころころ 若い同士

どちらから 寒くなるぞよ かかし殿

白露に まぎれ込だる 我家哉

壁の穴や 我初空も うつくしき

晴天に 産声上げる 雀かな

春風や 牛に引かれて 善光寺

朝顔や あかるるころは 昼も咲

石仏 誰が持たせし 草の花

秋の夜や 障子の穴が 笛を吹

むら時雨 山から小僧が ないて来ぬ

うつくしや 雲雀の鳴きし 跡の空

夕富士に 尻を並べて なく蛙

蝶が来て つれて行けり 庭のてふ

さく花の 中にうごめく 衆生哉

雉うろうろ うろうろ門(かど)を 覗くぞよ

亡母や 海見る度に 見る度に

青空の やうな帷(かたびら) きたりけり

涼しさよ 手まり程なる 雲の峰

蝉鳴や 赤い木の葉の はらはらと

さくさくと 飯くふ上を とぶ蛍

行け蛍 手のなる方へ なる方へ

納豆の 糸引張って 遊びけり

手枕や 蝶は毎日 来てくれる

西山や おのれがのるは どのかすみ

泣な子供 赤いかすみが なくなるぞ

春の風 おまんが布の なりに吹

名月や 家より出(いで)て 家に入

うつくしや 若竹の子の ついついと

山草に 目をはじかれな 蝸牛

行な蛍 都は夜も やかましき

蝉なくや 我家も石に なるように

投出した 足の先也 雲の峰

人のため しぐれておはす 仏哉

長き夜や 心の鬼が 身を責る

御地蔵と 日向ぼこして 鳴(なく)ち鳥

霰ちれ くくり枕を 負う子ども

我郷の 鐘や聞くなり 雪の底

麦に菜に てんてん舞の 小てふ哉

陽炎に くいくい猫の 鼾(いびき)かな

蝸牛 見よ見よおのが 影ぼふし

三日月に 天窓(あたま)うつなよ ほととぎす

ふんどしに 笛つつさして 星迎

青空に 指で字をかく 秋の暮

こおろぎの ふいと乗けり 茄子馬

笠森の お仙出て見よ 玉霰

猫の子が ちょいと押へる 落ち葉哉

雁よ雁 いくつのとしから 旅をした

石なごの 一二三を蝶の 舞にけり

瓜西瓜 ねんねんころり ころり哉

おこよ来よ 転ぶも上手 夕涼

井の底を ちょっと見て来る 小てふ哉

ふしぎ也 生れた家で けふの月

寝て起きて 大欠伸して 猫の恋

云ぶんの あるつらつきや 引きがえる

大の字に 寝て見たりけり 雲の峰

枯れすすき むかし婆婆鬼 あったとさ

星様の ささやき給ふ けしき哉

故郷は かすんで雪の 降りにけり

月ちらり 鶯ちらり 夜は明ぬ

大猫の 尻尾でじゃらす 小てふ哉

雪車(そり)負うて 坂を上るや 小さい子

這へ笑へ 二つになるぞ けさからは

梅咲や 障子に猫の 影法師

山の月 花ぬす人を てらし給ふ

石畳 つぎ目つぎ目や 草青む

葎から あんな小蝶が 生れけり

逃て来て ため息つくか はつ蛍

戸口から 青水な月 月夜哉

露の玉 つまんで見たる わらべ哉

東風(こち)吹や 堤に乗たる 犬の顎

遠山が 目玉にうつる とんぼ哉

春めくや 藪ありて雪 ありて雪

大寒と 云顔もあり 雛たち

蝶見よや 親子三人 寝てくらす

猫の子の ほどく手つきや 笹粽

まりそれて ふと見付けたる 雲雀哉

膝の子や 線香花火に 手をたたく

雪ちらちら 一天に雲 なかりけり

有明の すてっぺんから ほととぎす

雪の原 道は自然と 曲がりけり

ののさまと 指(ゆびさし)た月 出たりけり

井の底も すっぱりかわく 月夜哉

我星は ひとりかも寝ん 天の川

町中や 列を正して 赤蜻蛉

わらんべは 目がねにしたる 氷哉

春立や 愚の下に又 愚にかへる

門の蝶 子が這へばとび はへばとぶ

きりぎりす 鳴くやつづいて 赤子なく

おこが手に 書いて貰ふや 星の歌

雪ちらり ちらり見事な 月夜哉

僧になる 子のうつくしや けしの花

寝た下を 木枯しずうん ずうん哉

蝶々を 尻尾でなぶる 子猫哉

鶯や 家半分は まだ月夜

形代に さらばさらばを する子哉

うつくしや 雲一つなき 土用空

子どもらが しゃっくりするや わか葉陰

松虫や 素湯もちんちん ちろりんと

うつくしや 年暮きりし 夜の空

散花の ぱつぱと春は なくなりぬ

青空の きれい過たる 夜寒哉

名月や 仏のやうに 膝をくみ

うまさふな 雪はふふはり ふふはりと

秋風に 歩いて逃げる 蛍かな

ゆうぜんとして 山を見る蛙かな

大蛍 ゆらりゆらりと 通りけり

やせ蛙 まけるな一茶 これにあり

我ときて 遊べや親の ない雀

うつくしや 障子の穴の 天の川

雪とけて 村いっぱいの 子供かな

鳴く猫に 赤ん目をして 手毬かな

心から しなのの雪に 降られけり

雀の子 そこのけそこのけ お馬が通る

蟻の道 雲の峰より つづきけん

やれ打つな 蝿が手をする 足をする

盥(たらい)から 盥へうつる ちんぷんかん

露の世は 露の世ながら さりながら

涼風の 曲がりくねって 来たりけり

大の字に 寝て涼しさよ 寂しさよ

天ひろく 地ひろく秋も ゆく秋ぞ

雲に鳥 人間海に 遊ぶ日ぞ

なまけるな イロハニホヘト 散桜

初雪や イロハニホヘト 習い声

イロハニホヘトを習ういろりかな

花の月とちんぷんかん浮世かな

かげろうに くいくい猫の いびきかな

風ひやり ひやりからだの しまりかな

春雨や 猫におどりを おしえる子

わんぱくや 縛られながら よぶ蛍

とべよ蚤 同じ事なら 蓮の上

馬の屁に 目覚めてみれば 飛ぶ蛍

手の皺が 歩みにくいか 初蛍

寝るてふに かしておくぞよ 膝がしら

寝た犬に ふはとかぶさる 一葉哉

猫の子の くるくる舞や 散る木の葉

どこを押せば そんな音が出る 時鳥

手まり唄 一ひ二ふ御代の 四谷哉

鳴く猫に 赤ん目と云 手まり唄

柴門や けまり程でも 手まり唄

猫の子に かして遊ばす 手まり哉

つく羽を 犬が加えて 参りけり

つく羽の 落る際也 三ヶの月

つく羽の 転びながらに 一つかな

里しんとして づんづんと凧 上がりけり

大凧の りんとしてある 日暮哉

日の暮に 凧の揃ふや 町の空

切凧の くるくる舞うや 御茶ノ水

乞食も 福大黒の つもり哉

舞込だ 福大黒と 梅の花

あの月を とってくれよと 泣く子かな

青空に きず一つなし 玉の春

朧夜や 天の音楽 聞し人


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笛の名人の話

笛の名人の話
「 笛 」(小島政次郎)

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むかし、京都に博雅(源博雅)という笛吹きの名人がいました。

三位の位を得ていましたので「博雅の三位」と呼ばれていました。

ある晩、博雅の家に四、五人の盗賊が入りました。

物音に気づいた博雅は急いで布団から身を起こすと
板敷きの板をあげ、床下に潜り込みました。

奥さんや娘さんは、親戚へ行っていてその晩は留守でした。

盗賊は、誰もいないことをいいことに
手当たり次第みんな盗み出してしまいました。


博雅は盗賊が行ってしまった頃を見計らって床下から這い出ました。

見ると、着物も掛け軸もお金もみんなありません。

「ははは・・・よくこれだけ綺麗に持っていけたものだ」
博雅は大口を開けて笑いました。

「なまじっか、物を持っているから悪いのだ。

人間は何も持っていないのがいい。

どれ明け方までもう一眠りしようか」
博雅は寝床に入ろうとしましたが
何気なく枕元の厨子棚を見た時
普段から大事にしていた竹の細笛が残っているのに気づきました。

「ありがたい。この笛には盗賊も気がつかなかったようだ」

博雅は細笛を吹きたくなりました。

博雅は立ち上がり、庭に向って静かに笛を吹きはじめました。

およそ二、三十分も夢中になって吹いていましたでしょうか。

後ろに人の気配がして振り返ると
男が畳に両手をついて控えていました。

「さぞ驚きになったことと存じます。私は先ほどの盗賊です。

どなたもいらっしゃらないのを幸い
手下と一緒に欲しいものを持ち出しました。
車に乗せて住処へ戻ろうとしました時

ふいに後ろからなんともいえないよい笛の音が聞こえてきました。

はじめは何の気なく聞いたいましたが
そのうちだんだん笛の音に引き付けられ
一歩も前へ進めなくなりました。

今まで自分のしてきた悪い行いが
あなたのお吹きになる清い笛の音に対して恥ずかしくなり
こうして駆け戻って参ったのです。

先生、どうか私の罪をお許し下さい。
そして私を弟子の一人にお加え下さい」

博雅は盗賊の真心にうたれ、罪を許し、弟子にしました。

ところが覚えの早いことといったら
他の弟子を追い抜いて、またたく間に上達していきました。

四、五年のうちには
博雅の数ある門弟の中でも五本の指に入る上手になり
七年目には一番弟子になりました。

”用光”というのが、この人の名です。

ある年、用光は故郷の土佐へ戻りました。

その帰り道、船で淡路島の沖にさしかかった時、海賊に襲われました。

用光は今殺されようとする時に
海賊頭に
「私は実は笛吹きだが
一生の名残に笛を吹かせてもらいたい」
と頼みました。

許された用光は、心静かに好きな短い曲を吹きました。

すると不思議なことに
盗賊頭はその曲に聞きほれ、用光が吹き終わると
「先生、あなた程の名人を殺してしまうのはもったいない」
といって、そのまま用光を難波津まで送って来てくれました。

あとでこのことを先生に話したところ
先生は
「そうか、お前の腕前も名人の域に達したわい」
と大層褒めて下さいました。

後に、用光は師匠の博雅にかわって朝廷に仕え
長くその名を後の代まで残しました。


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プロフィール

和邦人 音生

Author:和邦人 音生
プロフィール:杉浦音生 世田谷区下北沢で生まれる
天然石専門店 NEOS Ailand 経営 東久邇宮文化褒章受賞:2013年11月3日  東久邇宮記念賞 受賞:2014年4月18日 現在、与沢塾,熟生  希望日本の会,会員
篠笛講師 和太鼓講師 作詞作曲家 和歌作詞 ネットビジネス研究 ホームページ制作 英会話講師 電子技術者 静電気放電技術者 無線従事者 鉱石愛好家  地域・祭り常任理事 

東京電機大学   電気通信工学科専攻 5人兄弟の3男
中学卒業後 大手通信会社に入社 働きながら大学2部で学ぶ
大学卒業後 中野英会話学校、NOVAにて米語を学ぶ

15歳より電子計測器の組立作業に従事、その後検査→保守サービス業務に従事
昭和50年 米国のEHリサーチ社の社長Drハブスと出会い就職 26歳
昭和53年 半導体の電子計測装置の会社を設立 高速パルス技術に従事、保守サービス→製品開発を行なう
半導体のACパラメータ測定器を始め、超伝導工学での電子計測分野の開発業務に従事
超伝導工学研究所、富士通研究所、NTT研究所等研究機関の電子計測の提案、開発を行なう
半導体デバイスの静電気試験装置(ESDテスター,名称付け)を商用器として世界で最初に開発
半導体専門の大手会社、三菱、東芝。SONY, 沖電気 NTT、NEC、富士通、シャープ、その他
国内の主なメーカにこれを販売

静電気関連試験装置の開発、特許、論文を多数発表 米国でESDアソシエイションのワーキンググループに所属、ESD国際標準のためのメンバーとして、貢献(提案、データ取り、論文提出)
米国をはじめドイツ、中国、韓国、台湾等アジア圏にて展示会やデーラー教育を行なう
静電気放電の検出装置(ESDイベントディテクタ)を世界に先駆け研究開始、日本信頼性センター(RCJ)にて論文3回発表、国際ディスク協会(IDEMA)にて研究論文を発表する

半導体の静電気破壊試験器関連や静電気放電の検出法などの特許を多数出願
その後関連装置のプラズマ異常放電監視装置の開発に協力 国内主要メーカに納品。
平成16年よりHP制作に興味を持ち、ブログ→ドロップシッピング→NET販売などを独自で学ぶ。

ボランティア、社会貢献活動
地域の祭りのコーディネート(19年)組織に頼らない祭りの立ち上げ、和太鼓指導「舞鼓会、朝日流惺太鼓」(18年)、しの笛講師「しの笛竹の音会」(指導18年)等の普及を行なう。
しの笛は尾原昭夫先生に師事 地元子供会の会長を10年務めた経験を活かし、子ども達に、ふるさと意識向上と楽しみや思いで作りのため、子供神輿を製作。 
その後21年お祭りの度にお神輿の挙行を行ない現在に至る。近隣3町会を入れた楽しく意外性の有る祭り、来たくなる様な祭り、自主運営スタイルの祭りを企画、新しい形の祭りスタイルを構築する。
また春には桜祭りを企画、平成12年より毎年継続 太鼓、オカリナ、大正琴、コーラス、ピアノ演奏、読む会、バザーの等各団体が自主的に催しを行なえるようコーディネートを行なう。
現在では模擬店の出店等で徐々に評価を頂く。現在地元で祭囃子の演奏が出来るように囃子の稽古10年計画で行ない、現在6年目となる。
本年度平成25年から独自に、「舞鼓会、はやし連」を立ち上げ、地元に有った囃子の演奏を通し、親しまれて日本の芸能を継承できるよう研鑽中

また八王子の地域に貢献すべく「桑都太鼓連絡会」(7団体)を結成して定期的な打合せ、イベント企画 祭り参加を行なっている。
独自に毎年和太鼓フェスティバルを企画。無料の太鼓コンサートを実施している。
また、毎年秋の「八王子いちょう祭り」(常任理事16年)を務め、「来て観て触れる和太鼓お祭り広場」を企画、開催,全チーム参加して祭りに参加。八王子の歴史に残る和太鼓の演目と笛の演奏を和の文化、和芸や和楽器の素晴らしさを広めるための道場、発表の場である芸樂堂や教室などを設立、日本の音楽 日本の芸能、日本の踊り、日本の文化を世界に発表する機会を作るべく奮闘中

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